日本ハム 新庄流秘策 攻撃型「水谷&松本剛」俊足型「五十幡&矢沢」ツープラトン構想 紅白戦で実行
「日本ハム紅白戦、白組1-1紅組」(8日、エナジックスタジアム名護)
日本ハム・新庄剛志監督(53)が8日、「1、2番」のツープラトン構想を掲げた。この日行われた紅白戦で早速実行し、紅組・五十幡&矢沢の俊足コンビと白組・水谷&松本剛の攻撃コンビで試運転。今後も解体することなくペアで競争させる意向を明かした。新庄流の秘策が早くも動き出した。
体感気温4度の名護で行われた紅白戦。2軍からの刺客となった投手陣らの意地が光る中、新庄監督の目に留まったのは存在感を発揮した2人の1番打者だった。「初回の五十幡くん、水谷くん。初回に振りにいって塁に出てくれるとワクワクしますよね」。だが、その楽しみには続きがある。
ぶち上げたのは、驚きのツープラトン構想だ。「面白くないですか?」と報道陣に問いかけた。「足でかき回す五十幡くん、矢沢くん。長打と単打で塁をためる水谷くん、松本くん。そのペアでやっていこうかなと思っています」と秘策の全容を明らかにした。
この日は互いに譲らない結果となった。五十幡は初回、初球を中前にはじき返して出塁。指揮官から「初球から走ってほしかった」と注文は付いたが、けん制にあいながらも続く矢沢の3球目に二盗に成功した。さらに暴投で三塁へ進み、清宮の遊ゴロの間に先制のホームへ生還した。水谷も初回に2ボールからの3球目を見逃さずに左前へ。その後は盗塁も決めた。
水谷は「1人目からインパクトがあるというか、印象付けられる打席を作る意味で『1番』に置いてもらっている」と、指揮官の意図に呼応。五十幡も「足は打つだけではなく、走者で出てからも守備でも武器になる。そのへんは負けないようにやりたい」とし、自らの強みを生かしていきたい。
新庄監督が思い描く勝ち筋への計画。「これがどうなっていくか」。互いのペアがそれぞれの長所を生かして成長した先に、新庄ハムが誇る「最強1、2番」が誕生する。