高木豊氏 上沢移籍問題で「無法地帯だからちゃんとした方がいい」ルール作りを提唱「日本での保有権は持つ」「正義が正義じゃなくなる」
野球評論家の高木豊氏が21日、自身のYouTubeチャンネルを更新。ポスティングからのメジャー挑戦後、1年でソフトバンク移籍を決断した上沢直之投手の問題について、NPBに早急なルール作りを訴えた。
20日に行われた12球団監督会議でも日本ハム・新庄監督が訴えた問題。高木氏は「ルールがない以上、ソフトバンクを責めることはできないし、上沢を責めることはできない」と前置きした上で「無法地帯だからちゃんとした方がいい」と訴えた。
具体的には「ポスティングは認めるけど、(日本での)保有権は持つというふうにしておけばいい。それで日本ハムが『上沢はいらない』となればどこと交渉してもいい。そうじゃなければ、FAの登録日数に達した段階でFAという形に」と提唱した高木氏。これまでルールがなかったことについては「選手を認めている証拠。夢を追ってメジャーへ行って誰も1年で帰ってくるとは思わない」と分析した。
「環境に合わないとかいろんなことがある。帰ってくることは仕方ない。FAを取るまで我慢するとかね。これじゃ球団が悪者になる。正義が正義じゃ無くなる。これがまかり通ったらプロ野球じゃない、ビジネスじゃない。しっかりしたルールを作らないと」と訴えた高木氏。日本ハムが提示した条件についても取材を重ねたそうで「悪くないと思うよ。FAを取るまでは単年契約でということだったけど」と明かした。
ルール作りに関しては「みんなが納得するのは難しいから、コミッショナーの考えで通達してもいい。みんなでやってると話がまとまらない」とコミッショナーがリーダーシップを発揮してルールを決めるのもアリと提案。ポスティングでのメジャー挑戦が増えている現状について「やっぱり選手からすれば金が違う。魅力が違う。自分の価値が倍以上になる。じゃあいってやろうとなる」と流れはなかなか止められないとしつつ「日本のプロ野球がどうなっちゃうか心配」とも語っていた。



