【巨人戦力分析・野手編】オドーア電撃退団も高まる結束 なぜ阿部監督は「5番・坂本」を選ぶのか 理想「地味」さとは

 巨人は変わった。球団史上2度目の2年連続Bクラスに終わった昨オフから、新たに就任した阿部慎之助監督(45)は3件のトレードを成立させ、ドラフト1位の西舘(中大)ら球団では10年ぶりに新人3選手が開幕1軍に入る。新戦力と“新鮮力”を融合させ、「新風」を掲げる阿部巨人のテーマは「献身」。阪神・岡田監督が最も警戒する宿敵の戦力を、投打に分けて分析、紹介する。野手編。

 ◇  ◇

 阿部新監督が理想としている攻撃は、自他共に認める「地味」さにある。キャンプ中の実戦では初戦から「僕がやりたい野球を選手に理解してもらう」と犠打、進塁打、エンドランなどサインで指示。「得点圏に走者を進める」と作戦を徹底し、確率を上げることで相手に重圧をかけてきた。

 「1点差で勝っている終盤にポン、ポンと3人で終わると高い確率で裏の守りで何かある。確率の問題だけど。どう得点圏に走者を置くか、オレの野球は地味だと思う」

 オフから坂本、岡本和、門脇の3人に対してレギュラーを確約。26日に行われた激励会で「4番・岡本、5番・坂本」の固定を明言した。「オレはね、やっぱり和真の後が大事だと思っている」。5番に最も信頼する打者を置く阿部野球。4番を生かすも殺すも、チームの浮沈を坂本が握る。

 レギュラーを確約した3人に対し、外野の3枠に関しては白紙を強調。左翼には復活を期す丸がオープン戦から結果を残し、3番起用が有力。松原、萩尾、オコエらが競い、最大の争奪戦となった中堅はドラフト3位・佐々木(日立製作所)が頭1つ出た。オープン戦打率・400に加え、走、守のレベルも高く1番起用が見込まれる。

 メジャー通算178本塁打の実績を残し、軸として期待されたオドーアが電撃退団。オープン戦で結果が出ず、開幕2軍を固辞して帰国した。助っ人0で迫力さには欠けるが「競争」、「実力主義」を掲げた指揮官。助っ人にも方針を曲げることなく、チーム内の結束は高まった雰囲気もある。梶谷、重信ら中堅、ベテラン選手が穴埋めができるか。「地味」な野球の徹底が勝敗を分ける。

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