「オリックス紅白戦、白組１－０紅組」（１２日、ＳＯＫＫＥＮスタジアム）

　日本ハムからトレードでオリックスに加入した吉田輝星投手（２３）が、三回から紅組の３番手として紅白戦に登板。１回を無安打無失点と幸先の良いスタートを切った。

　「自分の中で強く腕を振るのは今日が初めて。カーブ、カットボール、左打者へのチェンジアップを１球は絶対に投げたいなと思っていた。確認したい球種三つを確認できたので良かったです」

　先頭の上野はフルカウントからの高めカットボールで見逃し三振に仕留めると、続く茶野は２球で三飛。最後の池田はカウント１－２から二ゴロに打ち取り、あっさり三者凡退に抑えた。

　収穫だけでなく、課題も明確になった１２球だ。中嶋監督から“宿題”を課されていた投球動作中の体重移動については、「ちょっと出力を上げると崩れるなとは感じたので、出力を上げた時にどうなるか」と、現在地を確認することができた。

　中嶋監督は「いい時も悪い時もあるでしょうし。まずは（体重移動の取り組みなどを）キャンプで続けることでしょうしね。その後、１年間続けて野球人生の中でもそれを続けていかないといけないわけですから」と言及。才能開花のきっかけになってほしいと願う。

　吉田自身も「次の実戦では余裕ができるくらい、フォームを固めていきたい」と頭に描く。今年の目標は日本一への「大きなピース」になること。ハイレベルな投手陣との競争に勝ち、堂々と１軍のマウンドに上がる。