それでもオリックスは強い?山本由伸と山崎福也が抜けた穴を埋める方法~野田浩司氏の独自理論

 オリックスは山本由伸と山崎福也の2投手が抜け、単純に「27勝」が消えた計算になる。この穴を埋めるのは大変だが、デイリースポーツウェブ評論家の野田浩司氏は「イニング数で考えれば補えないことはない」と語る。

  ◇  ◇

 昨シーズンの山本は16勝6敗。山崎は11勝5敗で、合計16個の貯金を作りましたよね。単純にそれがなくなるのだから、やっぱり痛い。

 ただ、この大きな穴を特定のだれかに埋めてもらうのは難しいだろうけど、投手陣全体でカバーするのであれば、決して不可能ではない。

 つまりイニング数に置き換えて考える。昨季の山本の投球回数は164で山崎は130回1/3。合計すると294回1/3。大きな数字ではあるが、これをみんなで埋めるんです。

 先発の軸として想定されるのが宮城、山下、田嶋、東の4人。

 宮城(146回2/3)以外の3人は昨年、フルに働いているわけではない。田嶋(81回2/3)も山下(95回)も離脱経験があるし、東(52回1/3)は後半からの活躍でしょう。

 この3人が通年でコンスタントに活躍できれば、合計で100数十イニングを上積みできる計算になる。そして残りをそれ以外の投手に担ってもらう。

 高校卒業2年目でまだ若いけど、斎藤は質のいいストレートを投げますよ。“パン”というキレの良さを感じる。昨年、1試合だけだったが、1軍で投げさせたのも首脳陣の期待の表れでしょう。

 同じくルーキーイヤーの昨年、1軍で経験を積ませた曽谷(10試合で1勝)も先発候補。さらに実績のある山岡が先発に回ってくるかもしれない。

 ロッテから移籍したルイス・カスティーヨも先発争いに加わりそうだ。昨年3勝(3敗)しているだけに面白いかもしれない。新外国人ではエスピノーザも。

 トミージョン明けの椋木は、もう少し時間がかかるかな。今キャンプ第2クールの取材でインタビューした時の感触では“シーズンのどこかで”という雰囲気だった。

 ベンチとしては、おそらく先発投手を10から12枚用意したいのではないか。そして使えそうな投手を旬な時季を選んでローテーションの一角に組み入れ、機敏に入れ替えていく。そうやって長いシーズンを乗り越えていく計算でしょうね。

 そのためには“質”もそうだが、何よりも“量”を確保したいはず。それをこのキャンプからオープン戦にかけて見極めていくのだと思う。

 オリックスの最大の強みはリリーフ陣にある。中嶋監督もこれには絶対的な自信をもっている。その強みがバックにあるからこそ先発陣の強化を図ることができるんですよ。

 中嶋監督は開幕に照準を合わせるというより、1年を通してチーム全体で戦うというトータル的な視野をもっている。その過程の中で穴を上手に塞いでいく。ローテ作りは3連覇監督の腕の見せどころでもあるね。

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