「東北楽天ゴールデンイーグルス３－１北海道日本ハムファイターズ」（２４日、楽天モバイルパーク）

　白球がフェンスを越えると、満員のスタンドから大歓声が上がった。楽天・島内宏明外野手がサヨナラの７号２ラン。チームを２連勝へ導き、ＣＳを争う上位チームに食らいついた。

　乾いた打球音が響いた。同点の九回１死一塁で、池田の直球を捉えた。「外野フライだと思ったけど風のおかげ」。打球はぐんぐん伸びて、右翼席最前列に到達する自身プロ２本目のサヨナラ弾。大歓声の中、笑顔でダイヤモンドを一周した。

　今季は不振で２軍落ちを経験。ファームの選手と時間を過ごし、「１軍で戦いたいという気持ちを感じた」と姿勢に感銘を受けた。再昇格後は「自分もやんないといけないと思った」。チームの代表として強い責任感を持ってプレーしている。

　ただ、らしさは消えていない。「九回で終わってゆっくりできる。それが一番」と北海道への移動前に、時間ができたことを喜ぶ“島内節”もさく裂。状態も上向きの男がチームの中心となって、ＣＳ争いを勝ち抜く。