U18W杯 日本が決勝進出 東恩納5回完全!“琉球のミスターゼロ”世界で圧投53球

 5回パーフェクトの力投を見せた東恩納(共同)
 プエルトリコに勝利し喜ぶ高校日本代表ナイン(共同)
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 「U18W杯・2次リーグ、日本代表10-0プエルトリコ代表」(8日、台北)

 2次リーグ2戦目で日本はプエルトリコに10-0の五回コールドで勝利し、1次リーグからの持ち越しを含め3勝1敗となった。先発の東恩納蒼投手(沖縄尚学)が5回参考ながら完全試合を達成。打線は13安打で10得点を挙げた。この日、台湾がオランダに勝利したため、日本の決勝進出が決定。9日の台湾との2次リーグ最終戦を経て、10日に悲願初Vを懸けて再び同国と決勝戦を行う。

 “琉球のミスターゼロ”が世界の舞台でも圧巻の投球を披露した。東恩納が5回参考ながら完全試合を達成。わずか53球での快投劇に「大一番で結果を残せたのは自信になる」と笑顔を見せた。

 早打ちのプエルトリコ打線を手玉に取った。直球とスライダーを織り交ぜ、的を絞らせない投球を披露。三回には「浮いたら打たれる雰囲気があった。ワンバンのつもりで投げたら空振りしてくれた」と3者連続三振。最後まで相手打線を寄せ付けなかった。

 圧巻の投球に馬淵史郎監督(67)も「安定感がある。試合をつくってくれた。いいピッチングだった」と手放しで褒めたたえた。

 今夏の沖縄大会から甲子園で失点するまで47回1/3連続無失点を記録し、注目を浴びた東恩納。今大会はその実力を遺憾なく発揮し、チーム最多タイの3試合の登板で計11回を1安打無失点と安定感抜群の投球を続ける。

 大会規定でこの日、56球以上なら今大会はもう登板できなかったが、53球で終えたため、10日の最終日でも投げられることになった。「前田がいるので僕は脇役。援護できるような投球をしたい」と謙虚な右腕だが、エース・前田(大阪桐蔭)とともに投手陣の柱となっている。

 打線も着実に得点を重ねた。初回に4番・武田の適時打で2点を先制すると、三回には今大会苦しんでいた6番・丸田湊斗外野手(慶応)の適時二塁打で追加点。四回にも1点を奪うと、五回は一挙6得点を挙げ、試合を決めた。

 爆発した打線に指揮官は「出来過ぎです」と謙遜し、「ロースコアで勝ち切ることが本来の目的」と台湾との連戦となる残り2戦の戦い方を改めて見据えた。「もう振り返ることはない。前しか見ていません」。悲願の初優勝へ、また一歩前進した。

 ◆東恩納 蒼(ひがしおんな・あおい)2005年7月24日生まれ、18歳。沖縄県出身。172センチ、70キロ。右投げ右打ち、投手。小2から軟式の仲井真ライオンズで野球を始め、仲井真中時代は硬式の那覇ボーイズに所属。沖縄尚学では1年秋から背番号「12」でメンバー入り。最速147キロ。

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