オリックス・山本由伸 7回7K無失点で両リーグ最速10勝 3連勝&貯金19&ロッテに4差
「オリックスバファローズ6-2東北楽天ゴールデンイーグルス」(1日、京セラドーム大阪)
オリックス・山本由伸投手(24)の笑顔と鮮やかなブリリアントグリーンのユニホームが映えた。これぞエース。要所で三振を奪えば、ほしいところで併殺打に仕留める。7回7安打無失点で7奪三振。8月初戦、Bs夏の陣の開幕で輝きを解き放った。
初回から2死一、二塁のピンチを招いた。それでも、フランコをフォークだけで3球三振。六回も1死一、三塁としたが、フランコを変化球で泳がせて三ゴロ併殺打。「いい高さ、コースに投げられた球が多かった」。7つの三振は全て空振りで奪ってみせた。
両リーグ最速での10勝到達も「全員で戦えている結果」と全くおごりはない。あくまで通過点であり、野手への感謝を忘れない。振り返れば、プロ3年目。防御率1点台ながら、8勝と勝利数はいまひとつ伸びなかった。
都城高時代の恩師・森松監督は食事の席で冗談っぽく言った。「野手が打ってくれたらな」。すると、20歳の山本は即答した。「野手の方たちが守ってくれてるんで、防御率1点台なんです」。1人では勝てない。この日の食堂には、球団職員一同から球団史上最速で観客動員100万人を突破した感謝のステーキが並んだ。打線も援護してくれた。全員で目の前の1勝をつかんだ。
2桁勝利は3年連続。「とにかく1つずつやってこられた。もっと調子を上げていけるように頑張りたい」。チームは今季最多タイの貯金19。2位のロッテとは4ゲーム差と今季最大差に広げた。夏の陣は残り11試合。「もっと勢いに乗っていきたい」。緑の勝負服で首位を快走する。





