履正社が大阪桐蔭撃破 4年ぶり夏切符 福田3安打完封!夏公式戦の対戦12連敗で止めた

 大会を制し、歓喜の履正社ナイン(撮影・石井剣太郎)
 大阪桐蔭打線を完封し、雄たけびを上げる履正社・福田(撮影・北村雅宏)
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 「高校野球大阪大会・決勝、履正社3-0大阪桐蔭」(30日、大阪シティ信用金庫スタジアム)

 大阪大会では履正社が大阪桐蔭を破り、4年ぶり5回目の甲子園出場を決めた。先発した福田幸之介投手(3年)が完封し、勝利に貢献した。東東京大会では共栄学園が勝ち、49代表が出そろった。全国選手権大会は8月3日に大阪市内で抽選が行われ、6日に甲子園で開幕する。

 最後の打者を三振に斬ると、両手を突き上げて雄たけびを上げた。大一番で力を出し切った福田は「うれしすぎて叫んじゃいました。自分じゃないみたいです」。宿敵相手に9回3安打、7奪三振で完封。115球の熱投で全国制覇を果たした19年の夏以来、4年ぶりの聖地へチームを導いた。

 この日、計測した自己最速タイの150キロの直球を軸にねじ伏せた。後半になっても球威は衰えず、六回と八回に背負ったピンチも得点を許さなかった。多田晃監督(45)は「今まで見てきた中でも最高のピッチングになったんじゃないか。安心して見てました」と左腕を絶賛した。

 福田の好投の陰にライバルの姿があった。背番号1を背負って挑んだ今春センバツの2回戦・高知戦で先発を任された。7回1/3を1安打に抑えるも6四死球を与え3失点。チームも敗れた。その後、練習試合などで結果を残した、もう1人の左腕・増田壮投手(3年)に今大会はエースナンバーを明け渡した。

 「悔しい気持ちはあった」。増田は準決勝の関大北陽戦を完投。「(増田に)決勝は頼むでと言われた。今日は自分が完投してチームを勝たせようと思ってました」。互いに切磋琢磨(せっさたくま)する両左腕が大黒柱となっている。

 チームは夏、大阪桐蔭に12連敗しており、この日の勝利は1999年以来(20年の独自大会を除く)、24年ぶり。決勝ではこれまで全敗しており、5戦目にして初白星とメモリアルな1勝となった。主将・森沢拓海内野手(3年)は「決勝で大阪桐蔭を倒して甲子園に行くことだけを考えてやってきた。勝てて良かった」と汗を拭った。

 強豪ひしめく大阪をノーシードから勝ち上がり、決勝で最大のライバルを撃破。チームは勢いをもって甲子園へ乗り込む。「初戦からしっかり相手を見て、研究して自分たちの力を100%出せるようにしたい」と森沢主将。2回目の全国制覇へ向け、履正社の挑戦が始まる。

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