巨人 ぎりぎりまで期待も…“ポスト坂本”候補の広岡トレード決断で緊急補強 評論家「投手陣が危機的状況」

 巨人が今季初のトレードで広岡大志内野手を交換要員に、オリックスから鈴木康平投手を獲得した。

 広岡は21年3月、開幕前に田口麗斗投手と電撃トレードで巨人入り。当時、原監督は「右の大型選手というのは勇人(坂本)の次がなかなか出てきていない。北村もいるけれど、将来的なことを考えて中心選手に必ずなってくれるだろうと」と、“ポスト坂本”候補として大きな期待を口にしていた。

 その思いは今回のトレード直前、ぎりぎりまで見えた。巨人がサヨナラ勝ちした13日の広島戦、広岡は途中出場で2三振。十二回1死満塁では空振り三振に倒れ、原監督も悔しそうに唇をかんだ。試合はブリンソンの一打で勝利したが、広岡は歓喜の輪に参加した後、ベンチで顔を下に向け、考え込む様子もあった。

 広岡は巨人移籍後、6本塁打。ただ、打率は一昨年、昨年ともに1割台で、今季は打率・214だった。

 巨人OBのデイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「パンチ力もあるし、ファームでも成績(打率・361、4本塁打、7打点)を残していた。1番で使ったこともあったように、巨人も相当期待していたと思う。ただ、攻守両面でプレーに硬さがあり、1軍クラスの投手相手になると高めの速い球をなかなか捉えきれない。“ポスト坂本”の観点で言えば、門脇、中山と楽しみな若手も出てきた。坂本も一時期の不振を脱し、内野のコマは足りているから、広岡のトレードに至ったんだろうな」とした。

 5位に沈む巨人はチーム防御率4・20と、先発も中継ぎも緊急事態。前日16日のヤクルト戦でも、打線は9点を奪いながら11安打8失点で辛勝だった。かつて望んで獲得した広岡を放出してまで、投手補強に踏み切る決断を下した。

 鈴木は今季こそ1軍登板はないが、19年には19試合に先発して4勝。21年はリリーフで34試合に登板し、防御率3・04だった。関本氏は「巨人は今、投手陣が危機的な状況。5月でこの状況では夏以降、戦えない。中川が戻ってくると言っても、故障明けであまり無理はさせられない。ひとりでもふたりでも層を厚くしたいはずだし、まだ模索していくんじゃないか」と、今後の補強も予想した。

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