【野球】最下位転落危機の巨人“魔の八回”をどうする ベンチが模索する打開策とは

 8回、マウンドに集まる原監督(中央)と巨人ナイン=7日
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 長い低迷は一体、どこまで続くのだろうか-。巨人は、5日からの中日3連戦(バンテリン)で痛恨の3連敗を喫し、6位の中日とゲーム差なしの5位となっている。再び最下位転落危機を迎えた緊急事態。チームの泣きどころとなっている“魔の八回”などの投壊が大きな要因で、巨人担当キャップ・伊藤玄門記者が打開策を探った。

  ◇  ◇

 投壊現象に歯止めがかからない。ここまでチーム防御率4・26は、12球団ワーストで4点台も巨人のみだ。特に“魔の八回”は、苦しいチーム事情を物語る数字がズラリと並ぶ。

 八回は5月全試合となる6戦連続失点中で、防御率6・39と最も失点を重ねたイニングだ。前カードの中日3連戦はドラフト3位・田中千(国学院大)、三上、直江がいずれも八回に登板して失点を喫し、敗戦投手になった。重要なイニングでの失点が、命取りになっていると言える。

 昨季も固定できず、ウイークポイントになっていた“八回の男”のポジション。当初は新助っ人・ロペスが最有力候補だったが、今季3試合の登板で防御率4・50と安定感を欠き、4月6日に2軍落ちした。

 その後は田中千ら経験値の少ない投手たちも起用してやりくりしてきた。指揮官は、4月中旬にリリーフ陣について「みんな予想ができないような人たちが出てくるだろうけどね。その中で何とか、いい形のものが出てくれるといいなと」とおもむろに語ったことがあり、覚悟の上でもあったのだろう。

 ただ“魔の八回”を免れるため打開策を模索する必要はある。2軍で調整をしてきたロペスを9日から1軍に昇格させ、終盤の勝ちパターンで起用する見通しとなった。それ以外でもセットアッパーの経験がある左腕・中川と右腕・平内という現状は育成選手である2人の起用も視野に入れて、乗り切る手もあると私は感じている。

 巨人はここまで借金5で、6位・中日とゲーム差なしの5位と低迷。再び最下位転落の危機を迎えている惨状だ。緊急事態の今こそ1、2、3軍トータルのチーム全体で整備を進め、窮地を脱するしかない。(デイリースポーツ巨人担当・伊藤玄門)

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