なぜ注意?東北 甲子園の「ペッパーミルパフォ」で物議 ネット賛否「エラーでやるのは」「教育の場」学生野球憲章に記述も

 1回、敵失で出塁した東北・金子和志は「ペッパーミル」のパフォーマンスを披露(撮影・石井剣太郎)
 試合に敗れ、応援席に頭を下げる東北ナイン(撮影・石井剣太郎)
 1回、得点を許さず投げ終え笑顔の東北・ハッブス大起(撮影・石井剣太郎)
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 「選抜高校野球・1回戦、山梨学院3-1東北」(18日、甲子園球場)

 12年ぶり出場の東北は最後の粘りが通じず初戦敗退。試合後にはWBC日本代表で話題の“ペッパーミル・パフォーマンス”をしようとしたものの制止されたことが判明し、物議を醸している。

 髪を伸ばし、自由なチームカラーの東北。佐藤響主将(3年)によると、初回に相手の失策で一塁に走者が出た際、チームで“ペッパーミル・パフォーマンス”をしようとしたが、塁審に制止されたためにやめたという。

 佐藤響は「試合前、楽しい雰囲気でできるように『やろうか』と話していたが、塁審の方に止められて。野球にはフェアプレー精神があるので。でも僕たちは相手を侮辱しているわけでなくて楽しんでいる姿というのはやりたかった」と振り返った。

 ネットでは多くの反響があり、「相手のエラーで出塁した場面でやる事ではないですよね」、「魅せることも試合の一つであるプロ野球と部活動の一環である高校野球ではパフォーマンスの是非を問われるものであるのは仕方ない」、「審判がダメと言うなら従うのがいい」、「高校野球は学生で教育の場であるからね」と、今回のパフォーマンスには否定的な見方が多い。一方で、「いろいろ厳しすぎない?」という意見や、「こうなる事を予測できない高校生を指導する大人が悪い」など、事前の説明があったと指摘する声もあった。

 では、なぜ、審判は止めたのか。佐藤響が語ったように、高野連の「フェアプレー精神」に触れたことが影響したとみられる。

 高野連のHPにも掲載されている日本学生野球憲章の前文には「学生野球としてはそれに止まらず試合を通じてフェアの精神を体得する事、幸運にも驕らず悲運にも屈せぬ明朗強靭な情意を涵養する事、いかなる艱難をも凌ぎうる強靭な身体を鍛練する事、これこそ実にわれらの野球を導く理念でなければならない」(一部抜粋)とある。さらには総則の第1章、第2条(学生野球の基本原理)、②では「学生野球は、友情、連帯そしてフェアプレーの精神を理念とする」と記述されている。

 同憲章は1946年の制定以来、改正を経ているものの、前文などは制定時の姿を維持。19年には創志学園・西純矢投手(現阪神)が「必要以上にガッツポーズをしないように」と注意を受けたこともあるが、過去の甲子園では雄たけびや過度なガッツポーズ、相手を刺激するようなパフォーマンスに対しては注意喚起が行われたケースもある。

 佐藤響主将(3年)は審判側の説明を聞き、「ルールがある以上、自分たちもそれに沿ってやる。もっと違う形で楽しむことはできるのかなと。注意を受けてベンチもちょっと沈んだが、違う形で楽しむことができた」と前向きに語り、甲子園を後にした。

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