選手宣誓の高松商・横井主将「120点です」メンバー外の支えに感謝 堂々の2分45秒

 「選抜高校野球・開会式」(18日、甲子園球場)

 高松商(香川)の主将・横井亮太内野手(3年)が大役を務め果たした。春夏通算50度目の出場で同校主将による選手宣誓は初。自身の選手宣誓を振り返り、「120点ぐらいつけたい」と笑顔で話した。前日のリハーサルでは甲子園独特の雰囲気にのまれて一部を飛ばしてしまったが「今日はしっかり内容も間違えずに言うことが」と安どの表情を浮かべた。

 2分45秒にわたる長文の文言は、クラスメートでもあるメンバー外の久門大真内野手(3年)が考えた案を元に二人に練り上げた。高松商野球部伝統の「一枚岩」という言葉を盛り込んだのは久門のアイデアだった。部員の前で昨夜の夕食後、そしてこの日の朝も練習して本番に臨んだ。

 また前主将の巨人ドラフト1位・浅野翔吾外野手ともLINEで連絡を取り合った。イースタン・リーグ開幕戦にスタメンで出場予定だった先輩と「お互い頑張りましょう」と励まし合ったり、「かむなよ」と優しく声掛けされたりしたという。

 堂々の選手宣誓を終えると、聞き入っていたスタンドの観衆から大きな拍手が湧き起こった。「メンバー外の久門が一緒に考えてくれた。そういった支えもあって、自分は選手宣誓が終わったので野球に切り替えて、いいプレーがメンバー外に対してできれば」と次はチームの勝利で感謝の気持ちを届ける。高松商は第7日第2試合で東邦(愛知)-鳥取城北の勝者と戦う。

 横井主将の選手宣誓全文は次の通り。

 宣誓。たった一球の白球を私たち高校球児が追いかけ始めてから、憧れのこの舞台に立つまでにたくさんの支えや応援がありました。制約がかかる中で多くの方々が努力をして、私たちが全力で野球をできる環境をつくってくださいました。

 そしてこの春、甲子園に声を出しての応援が戻ってきます。野球ができる。それを応援してもらえることは当たり前ではない。大変ありがたいことだと感じています。

 さまざまな制限があった生活も徐々に終わりを迎えつつあります。一方で、戦争、紛争、そして災害。私たちが野球に打ち込んで来られたように、全ての若者が希望を持ち、夢を追いかけられる平和な世の中になるよう、願わずにはいられません。

 そして、私たち高校球児が仲間を信じ、一枚岩となって、全身全霊でプレーし、勇気や感動を届けることで、支えてくださる全ての方に恩返ししたいと思います。この聖地、甲子園で全高校球児が一球に魂を込めて、正々堂々戦い抜くことを誓います。

 令和5年3月18日 香川県立高松商業高等学校 主将 横井亮太

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