「村田兆治の功績は未来永劫に残る」 衝撃の火災死から一夜 弟・光英氏が心境を吐露

 11日に自宅の火災により一酸化炭素中毒とみられる状態で死去した元ロッテ投手・村田兆治氏(享年72)の弟光英氏(69)が12日、東京都世田谷区の村田氏宅前で取材に応じ、涙で声を詰まらせながら偉大だった兄への思いを吐露した。現場には多くのファンが訪れ、故人をしのんで両手を合わせる様子なども見られた。

 光英氏はこの日午前、警察、消防関係の現場確認に立ち会った。遺品の整理なども行い、村田氏の自宅からは野球用の白いスパイクなどが運び出された。その後、報道陣の前に足を運び、涙ながらに胸の内を語った。

 「皆さんに愛されていた村田兆治がしのばれるというか、私もまだ実は実感がなくて…」。あまりにも突然すぎる兄との別れ。やり場のない感情を押し殺すように肩を震わせ、言葉を詰まらせた。

 ダイナミックに左足を高く突き上げる“マサカリ投法”でファンに親しまれ、通算215勝を挙げたロッテの大エース。現役引退後も球界の発展に尽くした。同氏の提唱により、2008年から離島の中学生球児による大会“離島甲子園”が開催。全国の野球教室にも参加して、子どもたちに指導して回った。

 しかし、今年の9月に羽田空港の保安検査場で暴行騒動を起こし、現行犯逮捕された。光英氏は10月中旬ごろ同氏と会って話をしたという。「こういうふうになって、それで夢を与えられるのかなと言っていた。体力のこともあって、あと何年できるかなと。その件があって、体調をちょっと崩したのかなと思う」と明かした。

 「ただ、兄は不屈の精神を持ってますから、これを糧に頑張るとも言っていた。落ち込んでいたということはないです。前向きな人間ですから」と光英氏。名投手が刻んだ輝かしい球歴は色あせることはない。「彼の残した功績は未来永劫(えいごう)に残っていくのかなと思う」。偉大だった兄への思いがあふれた。

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