ヤクルト 高津監督はファンの前で涙止まらず 球団初の連覇逃す「この悔しさは忘れない」

 オリックスに敗れ、目に涙を浮かべる高津監督(撮影・堀内翔)
 健闘をたたえ合う高津監督(左)と中嶋監督(撮影・金田祐二)
 2回、見逃し三振に倒れた村上(55)に心配そうな高津監督(左)=撮影・金田祐二
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 「日本シリーズ・第7戦、ヤクルト4-5オリックス」(30日、神宮球場)

 ヤクルトは4連敗を喫し、球団初の2年連続日本一はならなかった。

 本拠地で味わう屈辱の光景。オリックス・中嶋監督の胴上げを、ヤクルトベンチから村上、高津監督が見守った。村上は胴上げが終わるとクルッと背中を向けたが、高津監督はジッとしたままグラウンドに視線を送り続けた。

 その後、チーム全員で右翼席のファンのもとへ向かうと、高津監督の目からは涙があふれた。今年はリーグ優勝でも涙を流さなかった指揮官。ファンの前でこみ上げる悔しさを抑えきれず、何度も目頭をぬぐった。その後は敵軍のベンチ前へ歩み寄り、中嶋監督と握手した。

 ベンチ裏の取材では再び、涙が止まらず。「やっぱり悔しいね」と声を震わせ、「オリックスは、彼らは去年こういう気分だったのかなと。この悔しさは忘れてはいけないと思いました」と語った。

 今季を振り返り、「満員の中で試合ができたことを幸せに思った」とファンへの思いに触れると、「最後、勝ってね…。勝って終わることを見せたかったが、それが叶わず…申し訳ない」と言葉にならないほど涙をこぼした。

 それでも堂々のリーグ連覇で強さを見せつけた選手たちをたたえることは忘れず「思い返せば苦しいことばっかりで。でも弱音を吐かずに選手はよく頑張ってくれたと思います」とうなずいた。

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