日本ハム1位の矢沢に四刀流期待? 背番号「1」希望に新庄監督「活躍したらあげる」
「プロ野球ドラフト会議」(20日、都内ホテル)
日体大・矢沢宏太投手(22)は同大学内で野球部員らとともにその時を迎えた。一番最初に日本ハムからの指名が発表された瞬間は表情を崩さぬまま。全球団の1位指名が出そろうと、息を付いた。
藤嶺藤沢高時代は指名漏れ。「4年後、ドラフト1位で行くという思いだった」と決意を固めた。その年の12月には父・明夫さんが他界。「この場にいてくれないのは残念ですが。やっと夢がかないました」と報告した。母・香さんには指名後最初のサインボールに「ありがとう」との言葉を添えて手渡した。
これまでずっと背番号は「1」だった。「プロでも付けたい。そのような選手になれるように頑張りたい」と新庄監督の後継者となる思いを訴えた。
リモートで会見した新庄監督も「1、あげたいねぇー」とニヤリ。「でも1を付けたい選手が多い。活躍したらあげる約束をしているので、ポジションをつかんで活躍したらあげます」と予告した。
ここまで投打二刀流で成功してきた。「やるからにはどっちも本気でやっていきたい」とプロの道でも貫き通す。新庄監督も「三刀流、四刀流と可能性があるかもしれない。それを見極めたい。外野を守って、投げて1人、2人打ち取って、また(外野に)戻ってもらって。夢のある選手」と期待する。
「僕が生まれた瞬間に、矢沢君が生まれた瞬間に、一緒のユニホームを着て野球をする運命だった」と熱く語る。矢沢は記念撮影できつねの耳をつけて、きつねダンスのしぐさも披露。すでに気持ちはチームの一員。新球場を投打で暴れまくる。
◆矢沢 宏太(やざわ・こうた)2000年8月2日生まれ、22歳。東京都町田市出身。左投げ左打ち。投手兼外野手。173センチ、70キロ。山崎小入学前の年長から町田リトルで野球を始めた。忠生中では町田シニアでプレー。藤嶺藤沢高では1年夏に外野手でベンチ入りし、同年秋からエースを務めた。日体大では2年秋に外野手、3年秋に投手、4年春に指名打者でベストナインを獲得。50メートル走5秒8、遠投115メートル。