高松商 浅野へ申告敬遠から一挙3点逆転 近江は塁埋まる中で異例の判断 球場どよめき
「全国高校野球選手権・準々決勝、高松商-近江」(18日、甲子園球場)
高松商(香川)は2点を追う七回、今秋のドラフト候補に挙がるの浅野翔吾外野手(3年)の申告敬遠から逆転に成功した。
1死一、二塁で、近江(滋賀)の多賀監督は伝令をマウンドへ。その後、ベンチから申告故意四球を球審に告げ、スコアボードにその文字が表示されると、球場は大きなどよめきに包まれ、戸惑いや「えー」という声もあがった。
場面は2点リードの状況だっただけに、近江からすれば無条件で満塁にして同点のランナーを得点圏に進めるのは避けたいところ。さらに歩かせることで九回までにもう1打席、浅野に打席が回ってくる可能性も生むことになる。それだけのリスクを抱えても、浅野との勝負を避けたかったという近江サイドの判断。これも浅野が今大会、超高校級のバッティングを見せていた事実が、異例の敬遠につながったと言えるだろう。
これに高松商の後続打者が反発。1死満塁で、続く2番・井桜は遊撃強襲の適時内野安打。3番・渡辺も適時打で続いた。さらに2死満塁で久保が押し出し死球。一挙3点を奪い、逆転した。
浅野はここまで三回の中越え同点2ランなど3打数3安打。サイクル安打に王手をかけており、残すは三塁打のみとなっている。