日本高野連がセンバツ選考改革案を発表 選考ガイドライン作成、選考委は統一文書で意見表明へ

 第94回選抜高校野球大会の第4回運営委員会を開催した。4月から開催してきたセンバツ改革検討委員会の審議結果として、改革案を発表した。

 改革案は次の通り。

 (1)大会理念の明示、として、『大会綱領』を策定し、大会の理念を明示したセンバツ大会についての歴史的経緯を踏まえたうえで、センバツという招待大会を開催する意義を確認するとともに、予選を持たないことや、野球を通じてフェアプレーの精神、友情、連帯を育むという大会の目的を広く伝えていくこと

 (2)選考過程の明確化、透明化

 【1】「選考ガイドライン」の作成 大会綱領に基づく「選考ガイドライン」を作成し、選考に際しての評価ポイントを指し示す。

 【2】統一文書による意見表明 秋季地区大会後、全選考委員は統一した文書により意見を表明し、選考委員会地区別小委員会内で共有する。

 (3)議事進行の進め方の確認

 これまでの選考委員会地区別小委員会での議事進行の流れを明文化し、選考委員および主催者で共有する。また、選考委員会当日のスケジュールを見直し、余裕のある会議運営を目指す。

 今春の選抜大会における東海地区出場校(2校)では、昨秋の東海大会で準優勝した聖隷クリストファー(静岡)が選考から漏れ、4強入りの大垣日大(岐阜)が選抜されたため、全国的な議論を呼んでいた。

 「選考ガイドライン」には4つの評価ポイントが明記された。

 (1)秋季大会の試合結果、試合内容をもとに評価する、その割合は同程度とし、総合的に判断する。

 (2)試合内容については、投手力、打撃力、守備力、機動力など技術面のみならず、作戦の徹底、創意工夫、粘り強さといった試合運びや、フェアプレー、マナー、きびきび、はつらつとした動きといった野球に取り組む姿勢のほか、戦力のバランスやチームの潜在能力、大会を通しての成長ぶり、チームワークなども評価の対象とする。

 (3)複数の学校の評価が並んだ場合、できるだけ多くの都道府県から出場できるよう地域性も考慮する。

 (4)秋季大会については、府県大会についても参考とするが、選考委員が視察する地区大会の結果、内容を優先する。

 アドバイザーで参加した元横浜高の渡辺元智氏は、高野連を通じて「高校野球の主役である選手にとって、わかりやすい形の改革を進めるべきだという思いで議論に加わってきました。選抜大会は『いいチームを育てたい』『いいチームを甲子園に出したい』という関係者の思いにとって発展してきましたが、夏の選手権大会との違いがわからない選手も増えています。選考過程の透明性を高めるとともに、今回の議論で改めて明確になった選抜大会の理念を広く周知してくことが必要だと感じています」と、コメントを発表した。

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