ヤクルト50勝一番乗り 高津監督「思っていなかった」展開 丸山和V打で延長制す 

 「広島2-4ヤクルト」(30日、マツダスタジアム)

 死闘をチーム一丸で戦い抜き、最後にみんなで笑った。3時間59分の熱戦。決めたのはヤクルトドラフト2位・丸山和(明大)だった。「目の前で2回敬遠されて、悔しい気持ちもありました」。まさに意地の一打。さぁ、今日にも優勝マジックナンバーを点灯させよう。

 延長十二回、2死からのドラマだった。相手のミスでつかんだ2死二塁。ここで村上が申告敬遠された。丸山和はネクストバッターズサークルから静かに見つめ、「何くそという気持ちで打席に入りました」。低めの変化球を捉えると、一気に走者2人が生還。悔しさが生んだ殊勲打となった。

 先制も追いつかれ、勝ち越しも追いつかれた。まさに1点を争う攻防。意地と意地がぶつかり合った。この一打には“伏線”がある。延長十回にも、目の前で村上が申告敬遠。その際は空振り三振に倒れた。2度目はない。最後の打席に入る前には、村上から助言ももらったという。

 「しっかりヘッドを返さないで、引っかけないで打てば大丈夫って言ってくれて。本当に心強いです」

 圧倒的な強さだ。6月は19勝4敗で締めくくり、02年8月の球団記録に並んだ。さらに両リーグ最速の50勝にも到達。高津監督も「決してそういう展開で回ってくるとは思っていなかった」と笑いながら、守備から途中出場だった伏兵の一打に目尻を下げた。

 チーム全員でつかんだ価値ある白星。4連勝で、貯金は「27」だ。ドキドキのヒーローインタビューでは、チームを代表してコメントを求めらると、「代表できないですけど」と照れ笑い。明大からドラフト2位で入団し、半年が過ぎた。脇役が輝けば輝くほど、チームはさらに、強固に、結束する。

 ◆丸山 和郁(まるやま・かずや)1999年7月18日生まれ、22歳。群馬県出身。左投げ左打ち。外野手。174センチ、80キロ。背番号4。前橋育英では投手兼任で甲子園に3度出場。3年時に侍ジャパン高校代表。明大では2年夏に侍ジャパン大学代表。21年度ドラフト2位入団。

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