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打倒・大阪桐蔭へカギは結束力とWエース確立 元横浜監督の高校野球展望

 第104回全国高校野球選手権大会(8月6日開幕予定・甲子園)の出場49校を決める地方大会の日程が決まり、18日には全国のトップを切って沖縄で開幕する。横浜高校元監督の渡辺元智氏(77)は、大阪桐蔭に注目。近畿大会では決勝戦で智弁和歌山に敗れたものの、春のセンバツ王者を中心とした夏の戦いに期待を寄せた。

  ◇  ◇

 夏を占うとなると、センバツ大会を観戦した中で総括的に判断して、どこが大阪桐蔭を破るか。各校、夏の都道府県大会に向けて、甲子園に出場することはもちろんのこと、合わせて打倒・大阪桐蔭ということも目指していくと思います。目標があるからこそ、大阪桐蔭を倒そうとして追いかけるチームに実力がつくわけです。

 大阪桐蔭を破るのは、高校野球の基本であるチームワークと緻密さを兼ねたチームだと感じています。力対力では絶対に勝てない。参考となるのが、昨年の東京五輪で金メダルを獲得した稲葉監督率いる侍ジャパンの姿です。高度な技術を持ち、選び抜かれたプロ野球軍団。国と国との威信をかけた金メダル争いです。日本の結束力、チームワークが金メダル獲得につながったと信じています。

 とは言っても、現在の高校野球で大阪桐蔭は投・攻・守・走で別格。もし勝つとすれば、結束力に加え、走・攻・守三拍子そろって、なおかつ最低2人のエースがいることが条件です。春季近畿大会の決勝で大阪桐蔭を29連勝で止めた智弁和歌山は、異なった4投手の継投で勝ったと聞いています。侍ジャパンのような結束力と、智弁和歌山の継投策は一つの参考になると思います。

 もし大阪桐蔭を倒すとしたら、好投手・山田を擁する近江、米田擁する市和歌山、冨田擁する鳴門。また、九州国際大付の香西、浦和学院の宮城、星稜のマーガードは投手力があるのはもちろん、チームとしても総合力が高い。こういったチームが序盤に当たれば可能性は十分あります。そのほか、県岐阜商や明徳義塾など、名将率いる高校も夏の甲子園に出てくれば非常におもしろい。また、東北地方で見ると、甲子園では優勝していないものの地方大会で勝ち続けている聖光学院にも期待したいです。

 一方で、追われる立場の大阪桐蔭は昨秋の神宮大会、今春のセンバツで優勝し、圧倒的な強さを示しました。そして、春夏連覇を視野に入れ、4冠達成(神宮大会、甲子園春夏、国体)を目指しています。私が横浜高校の監督を務めていた時は4冠を達成し、その後も連勝記録を伸ばして、44連勝と前人未到の大記録を作りました。大阪桐蔭は29連勝で止まりましたが、この敗戦は4冠を目指す選手たちにとって大きな糧になるんじゃないかと思います。

 春の大会が終わり、ここからが1番成長する期間。6月から7月の地方大会までに選手は急成長します。さらに、夏に向かってどんどん酷暑が待っています。スタミナと精神力の問題も大きな要因となり、どんなチームが出てくるか楽しみです。

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