鳴門が33年ぶり春の四国大会を制す 明徳義塾に延長14回サヨナラ勝ち
「春季高校野球四国大会・決勝、鳴門6-5明徳義塾」(30日、むつみスタジアム)
延長十四回、タイブレークの激戦の末、鳴門がサヨナラ勝ち。33年ぶりに春の四国大会を制した。
試合を決めたのは4番・前田一輝外野手(3年)だ。直前の3番・三浦鉄昇内野手(3年)が申告敬遠で歩かされ、1死満塁。「絶対に自分が仕留める」と、内角高めの直球を振り抜くと、打球は前進守備の左翼手の頭上を越えた。前田は直前の十四回表からマウンドに上がり、2死満塁から押し出し四球で勝ち越し点を許していただけに、劇的なサヨナラ打に満面に笑みを浮かべた。
投げてはエース左腕の冨田遼弥投手(3年)が「悪いなりに粘れた」と快投を披露。13回6安打4失点、173球の熱投で勝利に大きく貢献した。
一方、敗れた明徳義塾は先発の矢野勢也投手(3年)が6回2/32失点と好投。春からエースナンバーを背負っている右腕が存在感を見せた。延長に入ってから3度勝ち越したが、後を継いだ吉村優聖歩投手(3年)がリードを守り切れなかった。馬淵史郎監督(66)は「どちらが勝ってもおかしくなかった。力が均衡していたら、いきあたりばったりでは勝てない」と、投打に課題の出た試合を振り返り、夏へ向けて鍛え直しを誓った。