ロッテ・佐々木朗「完全」17イニングで止まった 制球苦しみながらも3勝目

 「オリックス3-6ロッテ」(24日、京セラドーム大阪)

 ロッテの佐々木朗希投手(20)が苦しみながらも開幕3連勝でリーグトップタイの3勝目を挙げた。初回に先頭の福田に右前打を許して52打者連続アウトが止まり、17イニング連続無安打もストップ。五回は併殺の間に得点を許し、22イニング連続無失点も止まった。28イニング連続無四球もストップするなど制球にも苦しんだが、自己最速タイ164キロを計測して5回6安打2失点。記録を振り返るよりも勝利を喜んだ。

 勝利が決まると佐々木朗はベンチを飛び出し、何度も手をたたいた。制球に苦しみプロワースト5四球。4試合連続2桁奪三振の右腕が4奪三振にとどまった。それでも5回を2失点とゲームメーク。悪くても勝利へとつなぐ投球ができ、責任を果たした充実感が体中を駆け巡った。

 「ストライクを取るのに、いっぱいいっぱいになってしまったけど、なんとか粘ることができました。チームが勝って、僕に勝ちもついてすごいよかったと思います」

 完全試合を達成した10日・オリックス戦から2試合計17回で一人の走者も許さず、52打者連続アウトが続き、世界中が注目する中でマウンドへ。だが、歴史的記録は初回、はかなく消えた。先頭・福田に初球の159キロをいきなり右前打。ただ、記録がついえても「特に意識はなかった」と打者に集中した。

 敵地が大歓声に沸く中、1死一塁で紅林も一塁内野安打。1死一、二塁から吉田正にも左前打を浴びたが、高部の好返球で本塁アウトに。今季初の1イニング3安打を浴びるも無失点。「野手に助けてもらいながらの投球でした」。その後も毎回走者を出した。

 登板5試合目の登板は今季初の屋内球場。ZOZOマリンスタジアムと違い、宝刀フォークの落ち方の違いにも戸惑った。投げながら暑さも実感。「気温も違いましたけど、しっかり打ち取ることが優先」。3点リードの五回無死満塁で、投ゴロ併殺の間に23イニングぶりの失点。続く吉田正にも左中間へ二塁打を浴びたが、同点を許さなかったことが3年目の成長だった。

 5回で90球を費やしながらチームトップの3勝目。井口監督は「球数が増えて、(球審の)判定も含めてイライラして投げていたけど、その中でゲームを作ってくれた」とねぎらった。次回については「リカバリーを含めて考えます」。3年目で初めて開幕から中6日で投げ続ける疲労も考慮し、次回は今後の状態を見て判断する。

 右腕は「次はしっかり長い回を投げられるように頑張ります」と次戦を見据える。これで記録フィーバーは一段落。経験を肥やしとして、日本の大エースへと進んでいく。

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