「ソフトバンク５－６楽天」（１６日、北九州市民球場）

　首位攻防戦でバースデーボーイが大仕事をやってのけた。１点を追う九回に楽天・西川が逆転の２ラン。この一打でチームは逆転勝利を収め、首位に浮上した。

　会心の一発だった。九回、１死一塁から「後ろにつなぐ」という意識で打席に入ると、森の高めに浮いたツーシームを振り抜いた。打球は弾丸ライナーで右翼席に飛び込む逆転の２号２ラン。「しっかり反応できた」。土壇場での逆転劇に敵地が静まり返った。

　値千金の一発にもクールにダイヤモンドを一周した西川は、この日が３０歳の誕生日。バースデーアーチはプロ生活だけでなく、野球人生の中でも初めてだという。「節目の年でもありますし、忘れないと思います」と自らを祝う格別な一打をかみしめた。

　「２０代の時よりも若々しくというのを常に思ってます」と決意を新たにしたスピードスター。躍動を続ける新天地でまだまだ大暴れする。