近大・大石が完封劇!余力残し5安打10奪三振の快投 8球団スカウトにアピール

 「関西学生野球、近大1-0立命大」(3日、わかさスタジアム京都)

 第1節の2回戦が2試合行われ、近大が立命大を下して2連勝し、勝ち点を獲得した。今秋ドラフト候補左腕の大石晨慈投手(4年・近大付)は、5安打10奪三振の好投で自身大学初完封。四球もわずかに1と、阪神など8球団のスカウト陣の前でアピールした。第2試合は関大が4-2で京大との接戦を制し、1勝1敗。第3戦は4日に行われる。

 8球団のスカウトが見守る中、最終学年としての成長を見せつけた。大石がリーグ1番乗りの勝ち点を呼び込む完封劇。「慌てることなくしっかり投げられた」と余力を残しての快投だった。

 「崩れる時は無駄な四球が多いので、それがなかったことがよかった。今日に照準を合わせてきたので、うまく投げられたと思う」

 最速で143キロを記録した直球を主体に、カーブ、カットボール、チェンジアップを駆使して相手打線を翻弄(ほんろう)。わずか1四球と安定感のある投球で流れを作った。

 打者としても存在感を発揮。八回2死走者なしから右越え三塁打を放ち、次打者の適時打で決勝の本塁を踏んだ。オフには投げ込みの最中にポール間走を取り入れるなど、イニングを想定して練習。「息は荒れていたんですけど、抑えられてよかった」と成果を発揮した。

 完封勝利は、近大付時代の18年夏の南大阪大会決勝以来だ。「投げた試合は全部ゼロで抑えて勝って、防御率は0点台」と志は高い。先輩でもある阪神・佐藤輝のように、プロ入りを目指して戦う。

 ◆大石 晨慈(おおいし・しんじ)2000年7月30日、大阪府藤井寺市出身、21歳。180センチ、90キロ。左投げ左打ち。藤井寺小3年から藤の里アトムズで野球を始め、藤井寺第三中では羽曳野ボーイズに所属。近大付では1年夏から背番号1。近大では2年秋からリーグ戦に登板し通算8勝。最速150キロ。球種はカットボール、カーブ、チェンジアップ。

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