「オープン戦、阪神２－２巨人」（１３日、甲子園球場）

　名刺代わりの快投だ。巨人のドラフト３位・赤星（日大）が先発しプロ入り後、最長の５回を投げ４安打無失点。オープン戦３試合で計１１回を１失点に抑え、開幕ローテ入りに向けて大前進した。

　初対決の虎を手玉に取った。この日最速となる１５１キロ直球、変化球も全ての持ち球を駆使。二回１死二塁のピンチでは落ち着いてロハス、前川を２者連続の空振り三振に仕留めた。「全体的にコントロール良く投げられた」。抜群の制球力で“精密機械”ぶりも披露。この日は無四球でオープン戦３試合でもわずか１四球。桑田投手チーフコーチは「（プロのストライクゾーンに）うまく対応できるようになってきた」と成長を評価した。

　日大鶴ケ丘高時代に甲子園出場経験はなく、聖地初登板で堂々たる投球を見せた。原監督は「もともと肝っ玉が大きいんでしょう」と目を細めた。赤星は「高校の頃から憧れの場所でもあったので、すごい良かったです」と初々しく頬を緩めた。

　ここまで中６日で起用されており、同じ登板間隔ならば次回は２０日・楽天戦、さらに開幕３戦目の２７日・中日戦を経て、４月３日・阪神戦で再び先発する可能性もある。“超新星”が、公式戦でもライバルに強烈なインパクトを与えそうだ。

　◆赤星　優志（あかほし・ゆうじ）１９９９年７月２日生まれ、２２歳。東京都出身。１７５センチ、７８キロ。右投げ右打ち。投手。背番号３１。日大鶴ケ丘で甲子園出場はなく、日大では１年秋からベンチ入り。２１年度ドラフト３位入団。