オリックス・育成ドラ1山中尭之 外国人級長打力が売り「杉本さん通過点に」

 デイリースポーツの番記者がピックアップした「イチ推しルーキーズ2022」。オリックス育成ドラフト1位の山中尭之外野手(22)=BC茨城=は、独立リーグ時代の首脳陣に「打球速度と飛距離が外国人選手と変わらない」と評価された長打力が売り。たくましい体が放つ強烈な打球で、支配下登録と本塁打王をつかみ取る。

  ◇  ◇

 チームの今年初実戦となった11日の紅白戦。山中は紅組の4番としてコールされた。「うれしかったです。ただ、4番目の打者という感じで、気楽にスイングしました」。初打席の3球目。変化球に体勢を崩されながらも、左翼ポール際に特大ファウルを打ち込んだ。

 「もらったと思ったんですけどね」。4番での起用は4番目の打者ではなく、首脳陣の期待度の大きさに違いない。1月31日のキャンプ前日練習では、SOKKENスタジアムのバックスクリーンを越す“驚弾”を放っていた。

 長打力はBC茨城の首脳陣が「外国人と変わらない」と評したほど。BC茨城には昨季途中からソフトバンクに入団したアルバレスに加え、西武などで活躍し、NPB通算357本塁打を誇るアレックス・カブレラの息子のラモン・カブレラが在籍していた。しかし「その2人と打球速度や飛距離がほぼ変わらなかった」ことから、首脳陣から外国人級のお墨付きを得た。

 新人合同自主トレのロングティーでドラフト2位・野口(関大)がなかなか柵越えできずにいる中、山中は簡単にフェンスオーバー。同期たちはその弾道を珍しい物でも見るかのように、ただ見送っていた。

 長距離砲になったのは高校から。高校までは投手だったが、通用しなかったことでウエートトレーニングに力を入れると、野手としての才能が開花。今では「杉本さんが目指す形ではありますね。僕の通過点にできるようなものにしたい」と昨季の本塁打王超えを目標に掲げている。

 課題は三振の多さ。それでも「三振を怖がって当てにいく打撃をしたら、自分の意味がない」と追い込まれても強振することを徹底している。

 第3クールの紅白戦では新人が躍動した。山中もその1人で、首脳陣に存在感を示した。コロナ禍で新外国人選手の入国が遅れているが、外国人級の育成野手がこのチャンスを生かす。

 ◆山中 尭之(やまなか・たかゆき)1999年3月10日生まれ、22歳。茨城県出身。183センチ、96キロ。右投げ右打ち。外野手。背番号020。つくば秀英から共栄大を経て、BC茨城に入団。2021年度育成ドラフトでオリックスから1巡目指名された。BC茨城では、現在チームメートのバルガスと同僚だった。

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