オリックス・中嶋監督 先陣は山本 高津監督予告先発NOも「うちはやる」

 「SMBC日本シリーズ2021」開幕を翌日に控えた19日、オリックスとヤクルトが京セラドームで最終調整を行った。同球場内で監督会議も開かれ、4年ぶりに予告先発を実施しないことが決まった。それでもオリックス・中嶋聡監督(52)は「うちはやるよ」と独自で先発を予告することを宣言。初戦は山本由伸投手(23)の起用を明言した。

 監督会議の最後に予告先発を実施しないことが宣言されると、中嶋監督は水本ヘッドコーチと顔を見合わせ苦笑いした。

 「予告先発はしないでいいんですか?」

 念のため確認した。実は監督会議に先立って事前会議が行われ、オリックス、ヤクルトの順番でそれぞれ説明を受けた。その際に中嶋監督は予告先発OKの意思を伝えていたが、高津監督はNOを選択。この場合、NOが優先されるという。

 「うちはやるよ。別に片っぽはやってもいいんでしょ。めんどくさいじゃん。山本よ」

 逃げも隠れもしない。先発陣は絶対エース山本をはじめリーグ屈指。堂々と公表する考えを明かした。

 25年ぶりの日本シリーズ。大舞台の経験者は日本ハム時代の増井、阪神時代の能見兼任コーチしかいない。

 「緊張するでしょうけど、普段通りに入れたらいいでしょうし、緊張するなら『思い切って緊張せいよ』と言っておきました。それをどう立て直すか。楽しんでほしいと思う」

 戦い方は変えない。シーズン、CSファイナルSでも見せた全員野球。投手陣が試合を作り、攻撃陣はつなぐ打撃で少ないチャンスをモノにする。

 現役だった1995年の日本シリーズは1勝4敗でヤクルトに敗れた。

 「そら悔しいですよね。歯がたたなかった。後で考えたら舞い上がっていたんだろうなと。あっという間に終わりましたからね」

 リベンジの思いを選手に託すつもりはない。大舞台でも自分たちの野球をやるだけ。パ・リーグ代表として向かって行くだけだ。

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