引退のロッテ・鳥谷は“努力の天才” 阪神時代の担当スカウト菊地氏「本当は面白い男」

 ロッテの鳥谷敬内野手(40)が31日、今季限りでの現役引退を球団に申し入れ、了承された。阪神からロッテに移籍2年目の今季は史上最年長遊撃手開幕スタメン出場を果たしたが、7月6日に出場選手登録を抹消され2軍で調整を続けていた。

  ◇  ◇

 担当スカウトとして鳥谷を獲得した元阪神東日本統括スカウトの菊地敏幸氏(71)は「18年間、ご苦労さまでした。高校、大学時代から野球中心の生活が続いていたので、のんびりして欲しいね」とねぎらった。

 早大時代、スター選手だった鳥谷を巡り、巨人など複数球団で争奪戦となった。毎日のように鳥谷をマークした菊池氏だが、最終的に阪神を選んでくれた時には「今までのスカウト生活の中で一番感動した」と振り返る。「鳥谷のすごさは一言でいえば“努力の天才”。飛び抜けてすごいものがあったわけではないけど、コツコツと努力を重ね、それを継続できる体力はすごかった。当時の早大のマネジャーから、深夜の風呂場で物音がするのでのぞいてみたら、体のケアをしている鳥谷がいたという話を聞いたが、野球をするために何事にも努力を厭(いと)わないという人間だった」と懐かしんだ。

 現時点では今後は未定だが、「これからどうするかわからないけど、テレビで解説としかしたら意外と面白いかも。本当は面白い男だから」と笑った。

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