横浜高元監督・渡辺元智氏 西武・松坂は教え子でありながら、言葉では言い表せない選手

 引退会見を行う松坂(代表撮影)
 渡辺監督(左)に見守られ投球練習する横浜・松坂=98年
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 「西武2-6日本ハム」(19日、メットライフドーム)

 今季限りでの引退を表明していた西武・松坂大輔投手(41)が19日、埼玉・所沢市内の球団事務所で引退会見を行った。その後の日本ハム(23)戦(メットライフ)では引退試合として先発のマウンドに立ち、1番に座った横浜高の後輩、日本ハム・近藤健介外野手(28)に四球を与えて降板。23年間のプロ生活に別れを告げた。

  ◇  ◇

 松坂が引退を発表して月日がたった今になって考えてみると、数々の栄光の裏には本人にしかわからない苦労があったと思います。横浜高校の黄金時代を築いた立役者でもありますし、日本野球界にも大きな影響を与えた存在。教え子でありながら、言葉では言い表せない選手です。簡単に「ご苦労様」とは声を掛けられません。

 7月にユニホームを脱ぐ決断が発表される前、電話で報告を受けました。私は多くのメディアを通じてコメントしましたが、気がかりだったのは彼の内心を知らないままだったことです。後日、「申し訳ない」とメールを入れると、「そんなことはありませんよ」と返信メッセージ。人なつっこい笑顔が頭に浮かんできました。

 振り返れば、初めから突出した選手ではありませんでした。一時期は投手か野手か迷ったほど。エース候補として鍛えていくと、本人の努力もあって頭角を現してくれました。明治神宮大会、春夏の甲子園、神奈川国体の4冠達成は忘れられない思い出です。

 この試合のチケットは完売したと聞きました。多くの野球ファンが松坂の勇姿を目に焼き付けようと駆けつけたのでしょう。私は彼の表情までじっくり追いたいと、静かにテレビで見届けさせていただきました。スーパースターだと、改めて感じるばかりです。

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