西武1位・隅田「一から頑張りたい」 4球団が競合

 「プロ野球ドラフト会議」(11日、都内ホテル)

 ドラフト会議の開始前は笑顔が絶えなかった隅田知一郎投手(22)=西日本工大=は、1位指名で4球団が競合すると、そわそわと落ち着かない様子でテレビを見つめた。事前に1位を公言していた西武が交渉権を得ると、何度もうなずき「この4年間でやり残してきたことはない。また一から頑張りたい」と表情を引き締めた。

 波佐見高時代に左肘の剥離骨折で2度の手術を経験。3年生だった2017年夏には全国高校選手権に出場したが、プロ野球の世界とは縁が遠かった。しかし、大学4年間で地道に鍛錬を重ね、最速150キロの直球と6種類の変化球を操る本格派左腕に成長。1回戦で敗れた6月の全日本大学選手権は14三振を奪って注目を集めた。

 日本代表に強い憧れを抱く。金メダルに輝いた東京五輪は全試合テレビ観戦し「いずれは日の丸を背負ってマウンドに立てる投手になりたい」と刺激を受けた。即戦力として期待される1年目へ「新人王を目指す。10勝できれば上出来」と言った。

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