ヤクルト神懸かりサヨナラ ノーノードロー寸前から6連勝 塩見が殊勲走

 「ヤクルト1-0巨人」(7日、神宮球場)

 劇的な幕切れと同時に、ヤクルトベンチからナインは走りだしていた。両拳を突き上げる高津監督の目に、歓喜に沸く選手たちが映る。塩見が突破口を開き、全力疾走でもぎ取った山田が言う。「優勝目指して頑張りたい」。8日の阪神戦に勝つか引き分ければ、ついに優勝マジックが点灯する。

 耐えて、苦しみながらも士気は下がらなかった。八回を終えても無安打。投手陣の奮闘で敗戦は消え、九回裏にベンチは円陣を組み結束した。すると1死から塩見が左前打。待望の初安打にベンチは早くも総立ちだ。

 足でも魅せた。「今年1番の盗塁だった」と執拗(しつよう)なけん制をかいくぐり価値ある二盗。2死となり、続く山田の打球は遊撃へ。主将は「打った瞬間は『終わった』と思った」と笑ったが、全力疾走で適時内野安打となり、俊足・塩見も一気にサヨナラのホームへ生還した。

 歓喜の裏で、懸命に粘った投手陣がいる。先発の原は3二塁打を浴びたが、要所をピシャリ。左足に打球を受けるもマウンドで耐え抜いた。その後は今野、清水、マクガフが無安打リレー。殊勲打の山田も「明日は『野手の力で勝った』と言えるように頑張りたい」と投手陣に感謝した。

 巨人、阪神と続く天下分け目の本拠地6連戦を3連勝ターン。高津監督は「まだ1週間終わっていない。勝つことしか考えていないです」とすぐさま表情を引き締めた。腹をくくった指揮官とナインたちが突き進むラストスパートへ。どんな苦境も、仲間となら乗り越えられる。

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