ロッテ・佐々木朗が東北初星 三回以降完璧、思い出の球場で3カ月ぶり2勝目
「楽天1-5ロッテ」(28日、楽天生命パーク宮城)
懐かしい東北の空気が右腕を勝利へ導いた。岩手県出身のロッテ・佐々木朗がプロ入り後、東北で初登板。「いい投球をしている姿を届けられるように頑張りたい」という言葉通り、5回3安打無失点の好投で、5月27日・阪神戦(甲子園)以来となる2勝目を手にした。
「長い間勝てていなかったのでうれしいです」。3カ月ぶりの白星に安どの色がにじんだが立ち上がりは苦しい展開。2点リードの初回は制球を乱し、四球絡みで2死一、二塁の危機も岡島を直球で空振り三振に切った。
続く二回も2死一、三塁とするも何とか危機を脱した。勝利の要因は、その修正力だ。直球を修正した上で「変化球でカウントを取り、1巡目の対戦での感覚を2巡目で生かせた」と三回以降は楽天打線を完全に抑えた。
子供のころ、家族や友人とプロ野球観戦に訪れた思い出の球場。そのマウンドに立ったことに「ビックリです」と笑顔。試合前、自身の名前がコールされると楽天ファンからも拍手が起きた。東北のファンの温かさには「すごく後押しをしてもらった」と感謝だ。
理想の投球に及ばない。それでも「これまでふがいないピッチングが続いたので、ここからやり返したい。自分が勝ちに導けるようにしたい」と佐々木朗。一歩ずつ、進化の道を踏みしめていく。