明桜・風間 プロ志望明言「上の舞台で」今大会最速152キロも6回2失点で力尽く

 「全国高校野球選手権・2回戦、明徳義塾8-2ノースアジア大明桜」(22日、甲子園球場)

 最速157キロ右腕は甲子園常連の明徳義塾(高知)に屈した。今秋ドラフトの目玉に挙がるノースアジア大明桜(秋田)の風間球打投手(3年)は6回6安打2失点。「変化球の決め球を見極められて真っすぐもカットされた」と序盤から球数がかさみ、139球で力尽きた。

 ただ、最大の持ち味は発揮した。今大会最速となる152キロを含め、球場表示で大台を計測したのは14球。「いいときもあった」と強豪を相手に球威でねじ伏せるなど、大会ナンバーワン投手として聖地に爪痕を残した。

 世代屈指の剛腕として開花したのは地道なトレーニングのたまものだ。輿石重弘監督(58)は清水東の臨時コーチ時代に阪神・岩崎を指導。侍セットアッパーの礎となった、シャドーピッチングとバント処理の反復を風間ら投手陣に伝授した。

 中3で最速135キロながら、風間の課題は明白だった。「素質はありましたが、リリースが悪かった」と所属していた笛吹ボーイズ・日原宏幸代表(50)。ラストピースだったボールを前で離す感覚を、東京五輪で金メダルを獲得した左腕と同じ方法で身につけた。

 「森木投手(高知)とかよりはまだまだ自分は下だと思っている」と、向上心は尽きない。試合後、「上の舞台でやりたい」とプロ志望を明言した。目に涙は浮かべず。次なる目標へ視線を向けた。

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