辞退の東北学院・古沢主将 陽性判定の選手を「みんなで守ってあげようと」
新型コロナウイルスの影響で高校野球選手権を大会途中で辞退した東北学院(宮城)の、古沢環主将が18日、代表取材に応じた。熟考の末に大会辞退に至ったことには、悔しい気持ちがある中で、陽性判定を受けた選手らを思いやる言葉があった。
11日に、東北学院は強豪校の愛工大名電に勝利していた。
以下、代表取材による一問一答。
-宮城大会からの快進撃を振り返って、今年の夏はどんな夏になったか。
「チーム全員の力で戦い抜いた、そういう夏だったなと思います」
-主将自身の一番の思い出は。
「春の大会は準決勝で負けてしまった。その悔しさもあったので夏の大会は勝って絶対甲子園にいきたいと思っていたので、そこが達成できて良かったですし、『甲子園1勝』という目標も達成できたのですごくうれしかった部分はありました」
-最終的には辞退という残念な結果になった。どう受け止めているか。
「負けて終わったわけではなくて、次の試合もみんなで準備していたなかで辞退という形になってしまった。最後の試合は自分たちらしい戦いができたので、そこは良かったかなと思います」
-辞退を聞いたのはいつごろ、どんな形か。
「昨日の夕方5時にミーティングを行い、校長からズームで聞いた。監督からもお話があり自分も少し話した。悔しがっている生徒がほとんどだったと思いますし、本音は次の試合もしたかったというのはあると思うんですけど、甲子園1勝という歴史をつくれたというのは形として残せたので、そこはみんなで1年間がんばってきた成果かなと思います」
-ミーティングで監督からはどんな話があったか。
「感染した人のことはみんなで守ってあげようという話がありました。そうだなと自分も思って。感染してしまったり、濃厚接触者になってしまった選手たちにはもちろん悔しい思いもあると思うし、絶対気にするとは思うんですけど、それを自分たちみんなで守って、と言うかカバーして受け入れていけたらなと思います」
-主将はどんな話をしたか。
「この一年は特にチーム全員というか、首脳陣、キャプテンや学生コーチ以外の人たちがすごく考えてくれて、みんなで作ってきたチームなので、それができたのはみんなの力が合ったおかげだったのでそれの感謝を伝えました」
-チームメートたちはどんな様子で話を聞いていたか。
「悔しそうな表情が一番多かったかなと思います」
-悔しい思いもあると思うが、この経験をどう生かしていきたいか。
「ほとんどの人が経験できないようなことを経験させてもらったので、今後の人生に生きると思う。この甲子園終わった後の生活がすごく大事になると監督もおっしゃっていたので、そこは忘れないようにしていきたいです」