今年の１月１４日に特別表彰で野球殿堂入りしたノンフィクション作家の佐山和夫氏（８４）の表彰式が１７日、甲子園球場内の貴賓室で行われた。

　「史上最高の投手はだれか」など多数の野球作品を世に送り出してきた佐山氏。現在は日本高校野球連盟顧問や、選抜高校野球大会２１世紀枠特別選考委員も務めるが、「甲子園で活躍したり、私自身は全く何もない」とし、「驚いているのが正直なところ。いかに幸運な道筋だったか。携わってきた人に心から感謝以外はない」と語った。

　新型コロナウイルスや、悪天候の影響を受けている球児たちには力強くメッセージを送った。「我々に与えられた試練。苦しめているように見えて育てているかも知れない。高校生諸君頑張って下さい。戦争のときは野球もできなかった。コロナや雨もあるが、冷静さを保って下さい。次の機会に備えるのが大事です。そのときは必ず来る」と力を込めた。