愛工大名電のエース田村俊介“二刀流”でプロへ 敗戦も「次のステージに生かせる」

力投する愛工大名電・田村俊介(撮影・神子素慎一)
3回途中、マウンドに向かう愛工大名電・寺嶋(右)=撮影・北村雅宏
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 「全国高校野球選手権・1回戦、東北学院5-3愛工大名電」(11日、甲子園球場)

 愛工大名電のプロ注目のエース左腕・田村俊介投手(3年)が、“二刀流”でのプロ入りを目指す意向を明らかにした。

 先発した田村は初回に3四死球を出すなど制球が定まらない。三回にも先頭打者に四球を与え、その後1死一、二塁となったところで、こちらもプロ注目の右腕・寺嶋大希投手(3年)にマウンドを譲った。2回1/34四死球2失点で降板。「他と違って球場の圧がすごかった」と、聖地の雰囲気に圧倒され、さらには県大会で痛めた右膝の影響も少なからず感じていたという。

 一方、打撃では強烈な本塁打を見せた。3点差の八回、変化球を振り抜くと、打球は浜風を切り裂き右中間スタンドへ。試合後は「チーム全員がすべて出し切った負け。悔しさは残るが相手が少し上だった」と、質問にも堂々と答え。その目に涙はなかった。

 寺嶋とともに今秋のドラフトへ向けてプロ志望届提出を明言。「本当に悔しいけど、この経験を次のステージに生かせると思う」と先を見据えた。さらに「自分の中では両方でいこうと思っている」と、投手と野手の“二刀流”挑戦を宣言。高校野球は終わったが、さらなるチャレンジのステージへ一歩を踏み出す。

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