巨人・丸が逆転の決勝3ラン 大スランプからの復調は本物か?高代氏の予測は

 「巨人6-1DeNA」(22日、石川県立野球場)

 巨人が三回に放った丸の逆転3ランで3連勝を飾った。1軍復帰後2発目だが、スランプからの脱出と言えるのか。デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏は「丸は完全に復調している」と語り、阪神を追いかける態勢が整ったことを強調した。

  ◇  ◇

 あのホームランは丸の復調を印象づけるに十分な当たりだった。

 左翼へ流し打った一撃だが、いわゆるバットが体に巻きつくような…と表現される打ち方。コンパクトにバットが出て、スイングスピードも速かった。

 状態の悪いときの丸は、トップを作ったあとにバットが体から離れるように遠回りしていた。そのためヘッドが走らず差し込まれる傾向にあったが、この試合は七回の中前打も含め、バットが体の近くを通るスイングになっていた。

 6月4日の日本ハム戦を境に2週間近くファームで調整していたが、この判断がよかったのだと思う。

 故障していない1軍の中心選手を登録から外すのは勇気のいることだが、後々のことを考えて早めに手を打ったということだろう。

 故障していた梶谷も復帰し、6番に座ってヒットを打った。すでに坂本も戦列に戻っている。突然、スモークが退団するという緊急事態に直面した巨人だが、その痛みを消せるぐらいにメンバーがそろってきた。

 一方、守りの面でも良さが出ていた。先発したサンチェスはスプリットがよく決まり、いつものようなストライクを欲しがる様子も見せず、冷静に投球していた。

 そのサンチェスの良さを引き出していたのは大城で、インサイドを速い球で攻めておいて最終的にスプリットを使う。意図のある配球だった。

 六回、オースティンを三振に打ち取った打席は初球、まず速い球を内角に配し、2-2後に再び速い球を見せて、最後はスプリットで、絵に描いたような空振りを奪った。

 サンチェスに1カ月ぶりの勝利をもたらしたのは大城のリード。投球と配球がしっかりとかみ合っていた。成長の一面を見た感じがしたね。

 先の阪神との直接対決で勝ち越し、その流れで3連勝。この試合で負けると、勝ち越した意味が消えただけに大きな勝利だった。

 リリーバーの中川が登録抹消。デラロサも不在で、依然として投手陣に不安は残るが、打線における丸の復調は頼もしい限り。加えて坂本と梶谷。役者がそろえば、十分に巻き返せるはずだ。

 首位阪神を追い上げる臨戦態勢が丸の復調とともに、ようやく整ったと言えるのではないかな。

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