「日本ハム１－４ＤｅＮＡ」（１３日、札幌ドーム）

　北の大地でエースが完全復活を見せた。ＤｅＮＡ・今永が今季最長の７回を１失点。昨年８月８日ヤクルト戦（神宮）以来、３０９日ぶりの白星を挙げた。

　初回に先制点をもらった今永だったが、二回２死に万波に同点ソロを浴びた。だが、直後のベンチに響いた「点を取るぞ」というナインの声に心はリセット。七回２死二塁で代打・大田を迎え、「力も入った」と最後は１４７キロの直球を投げ込み空振り三振。「自然と声は出ていた」とピンチをしのいだ左腕はグラブをたたいて、ほえた。

　昨年１０月に左肩クリーニング手術を受け、不安との戦いだったが、周りの支えとともに順調に回復。「１年でも長く野球をしたい」という思いを胸に体も強化し、マウンドに帰ってきた。

　チームは交流戦で勝ち越し、同勝率の広島を勝利数で上回ったため、５位に浮上。復活星に「サポートしてもらった人たちにささげる一勝」と今永は周りへの感謝を最後まで忘れなかった。