「中日１－０ロッテ」（１日、バンテリンドーム）

　３年ぶりの完封、しかも許した安打は１本だけだった。試合前時点でパ・リーグトップの２５０得点を誇るロッテ打線。中日・柳は二塁すら踏ませなかった。「野手の皆さんが笑顔で寄ってきてくれてうれしかった」。勝利が決まった瞬間、捕手の木下拓とそっとグータッチを交わした。

　「ボールを操る感覚が良かった」と、試合前のブルペンから調子の良さは感じていたという。得意の直球を低めに集め、チェンジアップなど変化球を丁寧に投げ分けた。

　六回１死から代打の加藤に左前打を浴びるが、直後を併殺打できっちり締めた。九回は３アウト目にロッテ側のリクエストがあったが判定は変わらずゲームセット。満面に笑みが広がった。

　自身３年ぶりの完封で５勝目。連続無失点を２２回まで伸ばした。さらに交流戦では２試合で計１６回を投げて無失点。「やっと九回まで行けた。満足とかはないので、もっと頑張りたい」。防御率１・４１、８１三振でセ・リーグトップに立つ右腕に死角は見当たらない。