「楽天１－１ＤｅＮＡ」（２９日、楽天生命パーク宮城）

　やれることはやった。２０１２年から本拠地で１６連勝中の楽天先発・田中将が今季自己最長の８回を投げて５安打１失点の好投。打線の援護がなく、引き分けて３勝目は逃したが「８回１失点でまとめることができたのでよかったと思います」。杜（もり）の都での連勝街道はまだまだ続く。

　右打者を６人並べたＤｅＮＡ打線にスライダーがさえた。この日奪った三振は６個。その内の５個は右打者から奪い、その全ての決め球が外角に逃げていくスライダーだった。

　右腕は「直球もスライダーもスプリットも今季の中ではいい方だったかなと思います」と納得。続けて「その３球種をミックスさせながら相手のバランスを崩せたところはよかったと思います」と自らの投球に及第点を与えた。

　悔やまれるのは六回にオースティンに浴びた一発。ヤンキース時代の同僚に真ん中に入った直球を左中間スタンドへ運ばれ「こっちのミスピッチと言えばミスピッチ」と悔しがった。

　２試合連続で１失点に抑え込む投球を見せたが、白星は１日・ロッテ戦以降遠ざかっている。「自分のできることにフォーカスしていく」。チームに勝利を引き寄せるため、腕を振り続ける。