「春季高校野球近畿大会・準決勝、大阪桐蔭３－２智弁和歌山」（２９日、皇子山球場）

　注目の一戦は、大阪桐蔭に軍配が上がった。智弁和歌山は、今秋ドラフト候補のエース・中西聖輝投手（３年）と高橋令投手（３年）の継投で挑んだが、２－２の九回１死一、二塁に同じくドラフト候補の大阪桐蔭・池田に左越え適時二塁打を浴びてサヨナラ負けを喫した。

　中西が立ち上がりに苦しんだ。初回、先頭に死球を与えると、２番・藤原に右中間への二塁打を浴びてあっさりと先制を許した。続く二回も、抜け球を狙われるなどして３連打を浴び、さらに１点を献上。四回以降は「真っすぐのコントロールを落ち着かせることを意識した」と徐々に本来の投球を取り戻したが、６回６安打２失点、５四死球で降板した。「相手が大阪桐蔭というところで、気持ちが空回りして弱い部分が出てしまった。１年、２年の時も近畿大会で対戦して全部負けたので絶対に勝たないといけなかったのに…序盤の失点が負けた原因です」と終始反省を口にした。

　打線も、三回２死満塁から主将・宮坂の中前２点適時打で同点に追いついたが、その後は２度のバントミスなどでつながりを欠き、投手を援護できなかった。

　中谷仁監督は「悔しいですね。今日はエース、４番、キャプテンの軸の部分が機能しなかったというところで負けたと思う。課題が多く出た試合でした」と振り返り、夏に向けて選手たちの奮起を促した。