日本ハム・中田 お目覚め2発!マー君撃ちV1号 「吹っ切れた」六回特大2号ソロ

 「日本ハム4-1楽天」(17日、東京ドーム)

 長い悪夢から、ようやく目が覚めた。駆け足でベースを回る日本ハム・中田翔内野手のほおが次第にゆるむ。開幕から17試合67打席目で生まれた待望の今季1号、そして12球団最後の4番弾-。「しょうもない4番をファンがずっと応援してくれた。その気持ちが、ボールに乗り移ってくれた」。決勝弾を放った勝利の立役者は、控え目に笑った。

 主役の座は早々にかっさらった。相手先発は日本復帰後初登板の田中将。「ぶつかっていくだけだと思っていた」と初回の第1打席、高め154キロを豪快に左中間席へとたたき込んだ。

 田中将からの本塁打は2010年8月8日(札幌ド)以来、11年ぶり。「マウンドに立ったら大きさを感じるし威圧される。高校の時から、ずばぬけたピッチャーだった。すごい経験をされているし、やっぱりオーラを感じる」。その難敵から放った会心の一発を境に、「吹っ切れた」と六回は牧田から左翼バルコニー席への特大2号ソロを放った。

 開幕から打撃不振に陥り、いら立ちから7日・ソフトバンク戦の試合中にベンチ裏で転倒。右目を負傷した。「いろいろあって目が腫れていたんですけど、腫れが引いてからヒーローになれてよかった」と久しぶりに中田節も出た。チームを背負う主砲に復調への気配が漂った。

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