オリックス・宮城 64年ぶり快挙星!57年米田以来の球団開幕カード10代先発勝利

 「西武2-3オリックス」(27日、メットライフドーム)

 あどけない笑顔でヒーローインタビューに応えたオリックス・宮城。19歳はチームに今季初勝利をもたらせただけでなく、歴史にも名を残した。開幕第2戦で十代の先発勝利は球団では1957年の米田哲也以来64年ぶりとなる快挙となった。

 高卒2年目でも投球内容は老練のそれだった。MAX148キロの速球に最遅96キロのスローカーブ、得意のスライダーを織り交ぜ緩急自在の投球。中でも四回の同郷・山川との対決は圧巻だった。

 初回にスライダーを適時打にされた相手。この打席では粘られた末に9球目、114キロのワンバウンドの変化球で空振り三振、尻もちをつかせた。

 「スライダー要求だったんですけど、投げる瞬間に打たれそうと思ったんで、勝手にカーブに変えました」

 平然と言ってのけたが、投げる瞬間に球種を変えられる技術の高さはただ者ではない。

 七回には太田の失策からピンチを背負ったが「集中しました」と最少失点でしのいだ。普段は「座ると緊張するので」とロッカーやベンチ裏では歩き回っているというがマウンドではベテランのような落ち着きぶりだ。

 この日は中嶋監督の52歳の誕生日。新人だった昨季は2軍監督として指導を受けた。恩返しに燃えていた。

 第3戦に勝てれば11年ぶりの開幕カード勝ち越し。孝行息子に続け。

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