東播磨 “心の密”で初聖地!福村監督「今まで以上に密な関係になった」

 「選抜高校野球・選考委員会」(29日、大阪市内)

 第93回選抜高校野球大会(3月19日から13日間、甲子園)の出場校32校を決める選考委員会が29日、リモートで開催された。昨秋、近畿大会に初出場した東播磨が、21世紀枠で春夏通じて初の甲子園切符をつかんだ。コロナ禍の中でオンラインを活用して指導者と選手がコミュニケーションをとった“心の密”が評価された。例年3校の21世紀枠は、中止された明治神宮大会の優勝校に与えられる神宮大会枠の代わりに1校増やして4校が出場する。

 春夏通じて初の甲子園切符を東播磨が手にした。原正宗主将(2年)が周囲の支えに「甲子園で校歌を歌って恩返ししたい」と誓うと、エースの鈴木悠仁投手(2年)も「こういう社会状況の中で甲子園で野球をやらせてもらえる。これからしっかり練習したい」と気持ちを引き締めた。

 部員のほとんどが地元出身の軟式経験者。14年から指揮をとる福村順一監督(48)は前任の加古川北で、08年夏(初戦敗退)、11年春(8強)と2度聖地を経験した。今回評価されたのは、無名の公立校を聖地へ率いた同監督が選手とともに生みだした新しいコミュニケーションの形だ。

 コロナ禍が拡大した昨年3月から約3カ月、部活動が停止した時期に、福村監督は「コロナ対策LINE」と名付けた野球部のLINEグループを作成。YouTubeなど複数のアプリも使って50本以上の動画を共有した。監督がプレーして手本を示したり、板書で座学を行ったりし、選手は自宅や公園でそれを受けた。ビデオ会議アプリ「Zoom」で個別指導も行った。

 SNSが苦手だったという福村監督は「今までわかっているだろうと思っていたことが伝わっていなかったと気づかされた」と思わぬ効果もあった。「(実際の)密はだめでも、いろんな手段を使うことで今まで以上に密な関係になった」。コロナ禍に屈せずつかんだ“心の密”が、夢の聖地切符をもたらした。

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