日本S全試合DH 巨人がソフトバンクからの提案受け入れ 原監督「時代は動いた」

 日本野球機構(NPB)と12球団は19日、臨時の実行委員会を開き、今年に限り日本シリーズは全試合で指名打者(DH)制を採用すると決めた。ソフトバンクがコロナ禍による選手の肉体的負担や故障リスクを考慮して提案し、巨人が受け入れた。全試合指名打者制は1985年の阪神対西武の日本シリーズ以来、35年ぶり2度目。巨人・原辰徳監督(62)は「時代は動いた、歴史は動いた」と受けて立つ姿勢を示した。

 原監督の胸に熱いものが込み上げてきた。今年の日本シリーズは全試合指名打者制を採用-。全体練習のフリー打撃中、京セラドーム大阪の三塁ベンチ内で知らされた決定通知。「時代は動いた、歴史は動いた」。決意に満ちた表情で語った。

 新型コロナウイルスの影響で過密日程となった今季。同シリーズに出場するソフトバンクが投手の故障リスク低減を理由に提案し、特例として決定した。賛同の意を示した指揮官は「有利とか不利とかは度外視してね」と話し、言葉を続けた。

 「選手の安全であったり、あるいは時間短縮であったり、あるいはスリリングな野球をするとか。まあ野球界が発展する、発展させるという部分においては、やっぱり一歩を踏み出す必要があるだろうというところですね」

 以前からセ・リーグにおいてもDH制導入を訴えてきた原監督。「DH制があれば野球人口も増えるであろうし。レギュラーが9人より10人の方がやっぱり教育的ですよ」。少年野球や高校野球にも同制度が導入されれば、一芸に秀でたプレーヤーの可能性が大いに広がる。未来の野球界発展のためにも、今回の試みは大きな意味を持つ。

 この日の練習も冒頭の約2時間は非公開とし、頂上決戦に備えた。「面白いシーズンになると思いますよ。スリリングな、息の抜けないね」。昨年4連敗を喫した鷹軍団に雪辱を果たし、目指すは8年ぶりの日本一奪還。その先に新たな時代が待つ。

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