智弁学園が秋の近畿王者 前川が大阪桐蔭・関戸から特大弾
「秋季高校野球近畿大会・決勝、智弁学園7-3大阪桐蔭」(1日、わかさスタジアム)
奈良の強豪・智弁学園(奈良2位)が最強集団の大阪桐蔭(大阪)を7-3で下し、2011年以来、9年ぶり2度目の近畿王者に輝いた。
来秋ドラフト候補の投打の柱が躍動した。先発した左腕エース・西村王雅投手(2年)が、9回を投げ切り3失点と粘投。最速138キロの直球を軸に、緩急をつけた投球で凡打を量産。
打っては、5-2の七回に3番・前川右京外野手(2年)が、大阪桐蔭の最速154キロ右腕・関戸康介投手(2年)のインコース真っすぐを強振。右翼席へ高校通算29本目となる特大なソロアーチを放ち、「体に力が入ってしまって今大会は調子がよくなかったんですが、チームを勢いづけようと思って打ちました。基本に戻ってしっかりスイングができた」と喜びをかみ締めた。
打線は、三回にも主将で4番の山下陽輔内野手(2年)が左中間へソロを放つなど、12安打で7得点。大阪桐蔭の二枚看板、松浦慶斗と関戸康介を打ち崩した。
智弁学園が大阪桐蔭に勝ったのはこれが初。さらに、近畿制覇も小坂将商監督が就任してからは初めて。決勝前、選手たちは「優勝して、監督を泣かせよう!」と奮起。見事、有言実行してみせた。試合後、小坂監督は「泣いてはないですけど、めちゃくちゃうれしいですよ」と目を細め、ナインを誇った。