中日・吉見、今季限りで現役引退 11年投手3冠 6日に引退登板

 中日・吉見一起投手(36)が今季限りで現役を引退することが31日、分かった。本人の申し入れを球団が了承。近く会見を行い、本拠地最終戦となる6日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で引退登板に臨む。

 2000年代後半からチームを支えたエースが大きな決断を下した。吉見はナゴヤ球場での練習を終えると、ナゴヤドームを訪れて与田監督に引退を報告。その後決断に至った思いをこう明かした。

 「中日投手陣の中で競争に勝つことができなかった。若い子が出てきているのは事実。自分の立ち位置を見ると、ちょっとしんどいのかなというのがあった。次へのステップのためユニホームを脱ぐことに決めました」

 今季はコロナ禍で調整が難しい中、開幕ローテをつかんだ。6月27日の広島戦(ナゴヤドーム)で今季初勝利。通算90勝目を挙げたが、結果を積み重ねられず、7月5日に2軍落ちした。

 球団は来季も選手として契約するつもりだったが、本人の意思を尊重して了承。今後は外から野球を勉強していく予定だ。精密機械と称された抜群の制球力で、11年には最多勝、最優秀防御率、最高勝率の投手3冠に輝き、球団初のリーグ連覇に貢献した右腕。6日のヤクルト戦で最後の雄姿を見せ、15年間の現役生活に別れを告げる。

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