近大・佐藤、最大5球団争奪戦「ワクワクはしてます」

 今年のドラフトの目玉は、東西の大学生だ。関西学生リーグの新記録となる14本塁打を放ったパワーが魅力の近大・佐藤輝明内野手(21)には巨人、ソフトバンク、オリックスが、最速155キロ左腕の早大・早川隆久投手(22)にはロッテ、ヤクルトが、それぞれ1位指名を公表。阪神など他球団の指名が2人に重なる可能性も高い。どこの球団が引き当てるのか。運命の瞬間がいよいよやって来た。

 秋晴れの下、佐藤は仲間と共に汗を流し、柔らかな表情で口を開いた。進む道を自分で選べるわけではないこともあり、「緊張するというのはないです。ワクワクはしてます」と胸の内を明かす。徐々に高まる思いがあるのは確かだが、自然体で挑む。

 「実感というか、明日か、というそういう感じですね。今日(髪の毛を)切りにいこうかなとは思います」

 この日の練習中には、ソフトバンクが1位指名を公表。それを伝え聞くと「評価してもらえたので、それはうれしいです」と感謝を口にした。その後巨人も指名を公表し、1位候補としている阪神などを含めると最大5球団となる争奪戦。周囲が盛り上がる中でも、散髪で身だしなみを整えるぐらいで、特別に行うこともない。

 入団の可能性が出てきたソフトバンクには、佐藤が好きな「ももいろクローバーZ」のオリジナル入場曲を使う石川が在籍。その中で、プロ入り後に「ももクロ」に会いたいかと問われると「(石川が)曲を作ってもらったりされているのでそれを目標にしておきます」とリップサービスで笑いを誘った。心の余裕もたっぷりある。

 前日に関西学生野球の秋季リーグ戦で優勝が決定。この日に全日程終了を迎えて表彰選手が発表された。佐藤は通算14本塁打のリーグ新記録を達成して優勝に貢献した活躍を評価され、2度目の最優秀選手賞を受賞。「優勝を目指してやってきたのでうれしいです」。チームの優勝と勲章を胸に迎える運命の一日だ。

 「(両親は)『どこに入ってもがんばれよ』という感じです」と佐藤。慣れ親しんだ関西にとどまるか、それとも遠くへ羽ばたくのか。注目を浴び続ける日々の中、ようやく一つの節目が訪れる。

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