「関西学生野球、近大４ー３立命大」（１１日、ほっともっとフィールド神戸）

　近大がタイブレーク方式の延長十回にサヨナラ勝ちを収めた。今秋ドラフト１位候補の近大・佐藤輝明内野手（４年・仁川学院）は３打数無安打２四死球という結果だったが、延長十回にサヨナラのホームに滑り込む好走塁で勝利に貢献した。

　快音こそ響かなかったが最後に足で魅せた。三走だった延長十回無死二、三塁。井町大生捕手（４年・履正社）の遊撃へのゴロ（記録は内野安打）で迷わずホームへ突っ込むと、タッチをかいくぐる見事なスライディングで勝負を決めた。「セーフだと思いました」と納得の走塁だった。

　この日はプロ１１球団２８人のスカウト陣が集結。同じくドラフト候補の立命大・有村大誠投手（４年・秀岳館）との対戦では無安打２四死球。九回無死一塁の一発サヨナラの場面では三振に倒れるなど、バットで結果を残すことができなかったが「厳しいところを攻めてくるのは当然なので。その中でストライクに来たところを打ち返したい」と振り返った。

　この日、６人態勢で視察したオリックスの牧田編成部副部長は「スイングの強さ、ポテンシャルの高さ、最後のスライディングであったり、１つ１つが魅了するパフォーマンスをしてくれている。即戦力の野手の中では最高の評価をさせてもらっています」と評価していた。