ヤクルト・浜田V3号で連敗止めた「強いスイングで振り抜くことができた」

 「広島7-12ヤクルト」(9日、マツダスタジアム)

 一瞬の静寂が生まれた。振り抜かれた打球に、ヤクルト・浜田が強い思いを込める。「チームの役に立ちたい、自分のできることをしたい」。プロ2年目、先月20歳になったばかりだ。背伸びはしない。無邪気な笑顔で喜んだ。

 同点に追いつかれた直後の六回に、この日の初打席を迎えた。わずか3球で流れを引き戻す。中田の直球をフルスイングではじき返すと、打球は左翼席上段へ。「しっかり強いスイングで振り抜くことができた」と決勝の3号ソロでチームの連敗を5で止めた。

 高津監督から掛け続けられた言葉がある。「思い切り、振ってこい」。出番は守備からだったが、それまではベンチ裏で「1打席しかない」とバットを振り込んだ。本塁打後は2打席連続三振に倒れたが、自身2度目の決勝打に自信を深めた。

 成功は自信に、失敗は課題に-。「これからも頑張ります」。思い切りのいいフルスイングで、新しい風を吹き込んでいく。

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